なんちゃってサーファーナースのぶろぐ

サーフィン好きな男性看護師

新人看護師 不安なDNARの夜

精神科から一般病棟に変わった私ですが

やはり看取りは

一般病棟の方が多いです

新人看護師さんは

状態が悪い患者さんを夜勤で受け持つこと

不安に感じているんじゃないでしょうか

少なくとも私は不安です

 

そんな新人看護師さんの不安を

少しでも解消できるように

具体的な準備や考え方を紹介し

少しでも不安の軽減に繋がればいいなと思います

 

maekawa908.hatenablog.com

 患者さんが最後を迎える瞬間

やはり辛いです

こんな経験を頻回に経験している看護師さん

やっぱりすごいと思います

 

さてさて

看護師さんならご存知

DNARとは・・・

DNR(でぃーえぬあーる)とは、患者の容態が急変して心停止してしまっても、心肺蘇生を行わない事である。( ... (※2)DNAR(do not attempt resucitation)…蘇生する見込みがない患者に対して、患者本人あるいはその家族などが、蘇生措置を行わないという意思表示をすることである。

 

学生時代は

癌の末期や重病な患者さんをイメージしてましたが

実際は

高齢患者さんに対し

肺炎の治療であっても

急変の可能性が高い場合は

医師から患者やその家族に対し

入院時や早い段階で

心肺停止時の対応について確認が行われれます

 

いわゆるICってやつですね

IC(Informed Consent)
アイシー。インフォームド・コンセントの略語。意味は「内容の説明と納得した上での合意」

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多くの場合は

入院時に治療方針の説明がされ

その治療の途中で急変の可能性がある

と医師からの説明があり

家族の意向を確認しておくことが大半です

 

その他には

入院中に病状が悪化した際に

家族へ経過が説明され

急変の可能性が高くなったと

家族へ事前に説明を行う医師が多いです

 

家族も医師からの説明に同意され

急変時の蘇生を希望しない

厳密には

心肺停止時の蘇生を希望しない

というのが正しいようです

急変といっても

助かる可能性が高い場合は

その援助は継続するのもと認識しています

 

全ての治療を受けない

ではなく

あくまでも治療は継続し

心肺停止時の蘇生は希望しない

という認識なのです

 

さて家族もDNARの方針で同意されたら

看護師間でも申し送りを行います

「〇〇さんDNARです」

という感じでしょうか

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でも

DNARだからと言って

すぐすぐ急変が起こるものでもないのです

そのまま、何もなく退院していく患者さんだって

多くいます

 

しかし

その中でも状態が悪化していき

徐々に最後を迎える準備をしていく

そんな患者さんも少なからずいらっしゃいます

状態の悪化が目に見えてわかり

看護師間でも

「もうすぐかもしれない」

と緊張感が高まって来ます

申し送りでも「重症患者」や「要観察患者」

など病棟全体で共通認識していくようになります

 

アラサーの新人看護師の私は

その状態で夜の勤務に入るのがとても緊張します

医師も家族も本人も

最後が近いことは認識していますが

家族にも生活があり

「ちょっと家に帰って来ます、何かあったら連絡ください」

と言われる家族は多いです

私たち看護師は

「いつ状態が変化するのかわからないので、なんとも言えません。もし離れられているときに、状態に変化があれば連絡させていただきますが、ご家族にお任せします」

という事しか言えません

 

本当にわからないのです

 

あとは夜間帯の対応を事前に確認しておくことも大切です

主治医の連絡は必要か

それとも当直医師が対応するのか

お見送りをするので

必ず一報は入れるなど

主治医にも

患者さんに対する考え方は様々であり

とても個別性があります

たとえDNARといえども

主治医に確認しておく必要はあります

 

あとは家族ですね

夜間は誰か付き添うのか

もし帰るのであればどのくらいで来院できるか

その時の状況だとは思いますが

「最後に会わせたい人はいるのか?」

そんな確認もしておきます

 

実際に家族不在時は

どのタイミングで家族に連絡を入れるべきか

会わせたい人はいつ言うべきか悩みます

実際に先輩たちは経験が豊富で

そのタイミングが上手だと思います

 

早すぎても不安を煽り

遅いと間に合わなかったり

 

とても神経を使います

新人看護師としては

そのような考えがあることを知っておき

先輩に確認していくのがいいんじゃないでしょうか?

 

あとは本人の状態観察はとても大切です

バイタルサイン測定

呼吸状態や意識レベルの変化

尿量など

一つの勤務帯で変化が起こることは多いです

申し送りでは

「このような状態で送りを受けましたが、何時頃からこうゆう状態で経過してます」

といった感じでしょうか

この状態観察は大切です

しかし、

忙しい夜勤帯

特に準夜勤になると

その観察ばかりをしていられないことも確かです

その中でも

業務に優先順位をつけ

確実に業務を行うことも大切です

 

例えば

準夜勤の勤務であれば

日勤帯に異常や検査や処理があった人は

準夜勤帯でも、観察を必要とします

しかし、入院後の安定している

日勤帯でも

「特にお変わりないです」

と申し送られた患者さんは

検温に絶対回らないといけない

と言うことではないと思います

 

深夜勤務であれば

朝方がとても大変です

その中でも

昨日からの状態に変化があるような患者さん

もしくは、本日朝から手術や検査がある

そんな患者さんは優先順位が高いですね

 

だいたいの優先順位は新人でも持ってると思います

しかし、細かい優先順位がつけにくいですよね

バタバタとして

つけていた優先順位を忘れちゃう

なんてもざらにあります

 

大まかに

「絶対に観察する患者さん」

「いけたら観察する患者さん」

「行かなくても大丈夫な患者さん」

ぐらいに分類しておくといいかもしれません

 

または、先輩に助けを求めると言うのも一つの手段です

 

状態が悪化している患者さんの観察をしつつ

いつもの業務を行うのはとても難しく大変です

その中でも

なんとなく流れを理解した上で

勤務につけば

少し不安解消につながるのではないかなと思います

 

大変な分

とてもやりがいを感じる看護師

少しづつ出来ることを増やして

仕事が楽しいと思えるようになりたいですね