【看護学生さん向け】ショック症状のまとめ
看護学生さんや新人看護師さん向けです
ショックとはなんだろうか
ショックってなんとなーく知ってるようで
知らない内容だったりします
職場でレポート提出する機会があったので
参考になればと思いご紹介致します
事前学習や自己学習にお役に立てればと思います
まずはショックとは何か
【定義】
全身の急性循環不全であり「生体に対する侵襲あるいは侵襲に対する生体反応の結果、重要臓器の血流が維持できなくなり、細胞の代謝障害や臓器障害が起こり、生命の危機に至る急性の症候群」
種類 |
機序 |
循環血液量減少 |
大量出血、脱水、熱傷等による循環血液量減少 |
心原性 |
急性心筋梗塞 心拍出量減少 |
侵害閉塞・拘束性 |
心タンポナーデ 心拍出量減少 |
血液分布異常性 |
敗血症性 :感染→サイトカイン↑ アナフィラキシー:薬剤や造影剤による1型アレルギー反応 神経原性 :疼痛、精神的衝撃→迷走神経反射 |
【症状】
血圧低下に加え、皮膚蒼白、冷や汗などが見られる場合は、第一にショックを疑う。ただし敗血症性ショック初期には皮膚は紅潮して温かくなることに注意!
基本的には、収縮期血圧が90mmHg以下になったとき、あるいは通常の血圧より30mmHg以上低下したとき。血圧低下に加え、臨床所見は、心拍数、頻脈・徐脈、爪先の毛細血管のrefill遅延、意識障害、乏尿・無尿、皮膚蒼白と冷や汗、または39℃以上の発熱、の6つがあり、このうち3項目以上に該当するとショックと診断される。
いわゆるショック5兆候ってやつです
【看護】
- 救急処置としてバイタルサイン測定や必要時にBLSを行う。体位は、脳や心臓への血液量を確保するため、仰臥位で水平位を保つ。肺うっ血や心不全による呼吸困難がない時は、下肢を挙上して静脈血液還流の増加を測る。
- 輸液の準備:ルート確保22G(青)以上で正中等に確実に素早く確保。ルートは一体型を使用し、医師報告時に輸液の種類と速度の確認を行う。輸液の目安量は尿量1ml/kg/時であり、バルーン留置の確認を行う。
- 心収縮力増加の目的で、カテコールアミン(ボスミン等)を投与、そのほか利尿薬や血管拡張薬を投与することもある。
- バックバルブマスク:加える圧力は1/3程度、6秒に1回送気する。胸骨圧迫30に対し2回。酸素流量は医師指示に従う。
- 背板の準備:補助換気実施者が掛け声をかけ、両脇に2名と背板を入れる1名の最低3名で実施。
- 環境:頭元のスペースを確保。ベッド柵は外し、ベッドの高さを上げておく。
- 挿管介助:挿管チューブは7.0〜8.5で医師指示に従う。喉頭鏡のライトが点くか確認し手渡す。挿管チューブはカフ圧がかかるか事前に確認し、5〜10cc入れて確認。スタイレットにキシロカインスプレーを噴霧(抜き取りやすくするため)し、挿管チューブから先端が出ないように(スタイレットで気道損傷起こさないため)準備し、挿管チューブにキシロカインゼリーをつける(声帯をスムーズに通過させるため)。医師は利き手に挿管チューブを持ち、反対の手で喉頭鏡を保持して目線は挿入口(声帯)を見ているため、手渡す際はスムーズに手渡す。スタイレットは看護師が、ゆっくり抜き取る。 他にもショックといえば、こうゆう危険性があることを知っておくと良い 【アナフィラキシーショック】
IgEを介した1型アレルギー反応が生じ、血管透過性の亢進などの作用をもつヒスタミンなどのケミカルメディエーターが遊離し、呼吸困難を初めとするショック症状が見られる病態である。
まとめ
実習場所や勤務先によるとは思いますが、そんなに頻繁に起こることがないショック症状。滅多に起こらないけど、起こるかもしれないと思い行動しておくことが大切です。造影検査後や初めての抗生剤投与など、ショックを起こす危険性はどこにでも潜んでいるのだと思い、観察視点を明確にしておくことが必要です。
その為にも、ショックについて学んでおくことは無意味ではないので、自分なりに観察視点をまとめておいては如何でしょうか?
ショックが起きるということは、生命が脅かされている状態でありますので、救急カートの出番となります。気管挿管の介助や急変時の看護なども、併せて覚えておくといざという時にパニックになりながらも、自分のやるべきことが見えてくると思います。
知識がないのとあるのでは、大きく異なると思います。
少しでも不安が少なく、実習や臨床で動けるように頑張りましょうね。