EPS素材のモールドボード 剥離素人リペア方法
安価なモールドボードでなくても
ファイヤーワイヤーや
プレセボとか
高価なモールドボードってありますよね
軽くて丈夫
こんな売り言葉で
購入に至った方も多いでしょう
素材もウレタンフォームではなく
EPS素材で軽い
その上から木材をうす〜くしたものや
特殊なシートを巻きつけて
丈夫なサーフボードが売ってますよね
ハンドシェイプ以外は知らん
そんな方は、コアなサーファーで
こだわりがありますよね
でも、リサイクルショップなんかで
売ってたりしたら
気になりません?
ちょっと修理すれば乗れそう
そんなサーフボード売ってたら
買いませんか笑
モールドのサーフボードの注意点は
①ウレタンフォームではなくEPS素材であること
これは樹脂が違います
通常のウレタンフォームで使用している樹脂ではなく
エポキシ樹脂というのを使用します
ここで通常の樹脂を使用してしまうと
ウレタンフォームは溶けてしまいます
要注意です
ショップに行くと2種類の樹脂が売っていると思うので
EPS用の樹脂やエポキシ樹脂を探している
と言えば店員さんもわかってくれると思います
②モールドボードは非常に熱に弱い
夏場も車に置きっぱなし
これは剥離に向けて一直線
ボトムやデッキが小さくても一箇所剥離してしまったら
そこから全体に広がってしまいます
私も始めは小さな剥離でしたが
気にせずに乗っていると
最終的にボトム面の半分以上は剥離してしまいました
こうなってしまうと
お店に出して本格的にリペアすると高いです
しかも、再剥離の可能性が高く
リペア自体をお勧めしない
と言われることも間違いありません
再剥離の可能性が高く
リペア代金も高価
この時に言われた金額は
ボトムの半分が剥離していう状態で
4万ぐらいは必要とのことでした
大手量販店に持って行ったのですが
安いサーフボードはどうですか?
と逆に買い替えを勧められましちゃいました
③少しでも水分がフォームに入ってしまうと吸収がものすごく早い
これは、軽いEPS素材だからこその欠点のようです
通常のウレタンフォームは目が細かい発泡スチロール
それに比べ、 EPSフォームは目が細かく空気を含んでいる
発泡スチロールみたいなのです
そのため、軽さが出るのですが
水はその空気を含む隙間に入り込んでしまい
あっという間に全体に回ってしまう危険性があります
ちょっとぐらいのクラッシュはリペアテープで補修
お店の人にも言われましたが
これは大変危険のようです
↓これはEPS素材の断面図
見ての通り
粒が粗く細かい隙間が沢山あるという仕組みらしいです
剥離はモールドボードだけの症状ではありませんが
熱に弱く剥離はしやすいボードではあるようです
では、ショップにリペアをお願いするのは高い
でも、なんとか乗れるようにしたい
そんなことを考えると
自分でやってみよーか
となるわけですね
簡単に行程を話しますと
①剥離部分をカッターで切り取る
↓
②樹脂を流し込む
↓
③切り取った表面を貼り付ける
↓
④貼り付けた部分からはみ出した樹脂を取る
↓
完成
簡単そうでしょ
実際にやってみます
①剥離部分をマーキングしカッターで切り取る
特殊な工具もないので
普通のカッターで切れ目を入れていきます
意外と切れるものです
剥離している部分を見極め
切り取った状態です
ここでのポイントは
剥離部分はできるだけ、取ってしまうことです
残している部分が多いと、樹脂がうまく入らないので
↑の図のように広範囲に切り取り
樹脂を塗り、ペタッと貼り付ける方法が確実に剥離を
埋めることができると思います
②切り取ったフォーム部分にエポキシ樹脂を塗っていきます
相談したサーフショップさんには
クロスを巻き込んだ方が強度が出る
と言われたので適当にペタペタ貼り付けてみました
↓今回使用した樹脂はこれ
主剤と硬化剤があり
比率は2:1です
重量は非常にシビアと情報を得ていたので
料理用とかに売ってる重さを測るやつを使用して完璧に合わせます
↑こんなやつね
③樹脂を作り切り取った部分のフォームに塗っていきます
こんな感じで
切り取った部分を1〜2ミリぐらいを残し
マスキングテープを使用して養生をしておくと
余計なところに樹脂がつかずに片付けも簡単でした
エポキシ樹脂は作業時の温度が大切のようです
説明書では
作業時の室温は20〜26度が推奨されていました
夏場ではクーラーなし
冬場ではエアコンや暖房器具を使用しました
樹脂を塗る行程は
厚くなくても良さそうです
ただ、塗りムラがないように均等に広げていきます
これは、ケーキのクリームとかを塗る
ゴムヘラを使うとやりやすかったですね
切り取った方の表面は
そのままだと若干収まりにくので
端っこをヤスリで滑らかにしておくと
スポットハマり作業もスムーズに
④樹脂を塗り、切り取った表面を元の位置に戻し固まるまで待つ
ここでは室温が大事なのと
硬化までの時間をしっかり把握していきます
あんまりにも硬化が遅い時は
ドライヤーを使ってみました
↑
いいのか悪いのかは不明ですが、しっかり固まりました
あとはボトム面だとコンケーブとかがあると思いますが
これは素人リペア
どうにもなりません
どうしても綺麗なフラットにはなりませんでした
重りや押さえを駆使して浮き上がらないようにし
硬化を待ちます
ある程度固まった頃に
余分にはみ出ている樹脂をカッターで削っていきます
硬化しきると難しいので
カッターで切れるぐらいがちょうど良いタイミング
これで大方の形が戻ってきます
⑤切り込みを入れた部分の隙間がないか確認
ペタッと貼り付けた部分と
残している表面の隙間のことですね
どうしてもこの隙間の間に
穴ぼこのような樹脂の隙間が生まれていたので、
樹脂を追加で入れて隙間を埋めます
水を吸わないよう確認しておく方がいいでしょう
あとは樹脂を綺麗にペーパーとかで滑らかにすれば完成
あとはスッテカーを貼ったり
自分で絵を描いてみたりして
リペア部分をごまかしてみてください
パッと見はリペア感が出てないと思いませんか
まー安上がりで出来たんで満足はしてます
コンケーブは無くなってしまって
多少の凹凸感はありますが、サーフィンは可能です
軽さが売りのサーフボードでしたが、やはり重量が増してはしまいます
それでも、通中のウレタンフォームに比較すると
軽さは優っている状態には仕上がりました
最終的には
リペアしては違う場所が剥離を繰り返し
結局、ボトム全面を同じ工程でリペアしました
それでも、安く仕上がり
一時は諦めていたマイボードも
現役で一軍として海に通っています
機能的には落ちてしまったとはいえ
リペアをしたことで
ものすごく愛着が湧きました
なんだかんだで
自分でしてみてよかったと思います
安く自分で
剥離を素人リペアしようとお考えの方
ぜひ、このリペア方法を試してみては如何でしょうか